【化学】イオン強度の計算(公式)と単位を例題でわかりやすく

大学勉強の間

今回の記事では、大学化学で学ぶ、イオン間の相互作用の力を数量化した「イオン強度」について解説していきます。

この記事を読んで下の問題を解くことができればOKです↓↓

問題

0.01mol/LのNa₂SO₄水溶液のイオン強度を求めよ。

今は、解けなくても全然大丈夫です。ではさっそく解けるようにしていきましょう。

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イオン強度

まずは結論。イオン強度は次の式で定義されます。

イオン強度の式

イオン強度I = 1/2 ΣCi ×Zi²

※Ci=イオンiのモル濃度、Zi=イオンiの電荷

イオン強度は、イオン間の相互作用の力を数量化したもので、水溶液中におけるイオンの影響度を表しています。また、イオン強度の単位は「mol/L」で、一般的に、Iまたはμで表すことが多いです。

※イオンの活量について知りたいかたはこちらから↓↓

【化学】イオン活量aと活量係数の求め方と濃度関係をわかりやすく

では、さっそくこの式を利用して問題演習をしていきましょう。

閑話休題

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問題演習

イオン強度において教えた式は1つしかないので、イオン強度I = 1/2 ΣCi ×Zi²を忠実に使いましょう。解法ステップは以下です↓↓

イオン強度の解法ステップ

①水溶液にある物質を電離させる(含まれているイオンがなにか判明させる)

②それぞれのイオンの電荷を求める

③イオン強度の式I = 1/2 ΣCi ×Zi²に代入する。

では、この解法ステップに従って、問題演習していきましょう。

問題1

0.1mol/LのNaCl水溶液のイオン強度を求めよ。

①水溶液にある物質を電離させる(イオンがなにか判明させる)

NaClはNa(+)とCl(-)に電離します。どれも係数は1の反応ですので、Na(+)=0.1mol/L,Cl(-)=0.1mol/Lとなります。

②それぞれのイオンの電荷Zを求める。

Na(+)は一価の陽イオンなので、Z=1

Cl(-)は一価の陰イオンなので、Z=1

③イオン強度の式に当てはめる

I=1/2{[Na(+)]×Z(Na(+))²+[Cl(-)]×Z(Cl(-))²}

I=1/2{0.1×1²+0.1×1²}=

問題2

0.05mol/LのCaCl₂水溶液のイオン強度を求めよ。

問題1と同様のステップで解いてみましょう。

①水溶液にある物質を電離させる(イオンがなにか判明させる)

CaCl₂はCa(2+)とCl(-)に電離します。Caの係数は1、Clの係数は2ですのでCa(2+)=0.05mol/L,Cl(-)=0.05×2=0.1mol/Lとなります。

②それぞれのイオンの電荷Zを求める。

Ca(+)は二価の陽イオンなので、Z=2

Cl(-)は一価の陰イオンなので、Z=1

③イオン強度の式に当てはめる

I=1/2{[Ca(2+)]×Z(Ca(2+))²+[Cl(-)]×Z(Cl(-))²}

I=1/2{0.05×2²+0.1×1²}=

では、最後に最初に提示した課題を解いてみましょう。

問題

0.01mol/LのNa₂SO₄水溶液のイオン強度を求めよ。

ステップを単純に追っていくと、上記のような画像となり、最初の問題を解くことができます。

以上です。誤りがあればコメント指摘していただけると幸いです。修正します。

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