今回の記事では、大学の無機化学分野で学ぶ「スピンオンリーの式」について問題を解きながら解説していきます。
この記事を読んで、以下の問題を解くことができればOKです↓↓
スピンオンリーの式さえ暗記してしまえば、こんな難しい問題も余裕で求めることが出来ます。
では、さっそくやっていきましょう。
スピンオンリーの式とは
まずは、結論。スピンオンリーの式はこれです↓↓
ここで重要なことは2つだけ↓↓
最初の問題を解いてみよう
先ほどの式を使って、最初の問題に挑戦してみましょう。
<解説>
今回は、問題文から高スピンであることが分かっています。
また、3d電子数が5つのことから、画像に示すような電子配置に決定することができます。
高スピンなので、上の準位まで電子がすんなり入ることができます。
①に示した画像において、〇の中にあるスピン(電子)が独りぼっちであるものが、不対電子数です。
よって、画像より不対電子数は5個であることがわかります。
つまり、スピンオンリーの式におけるn=5と決定しました。
スピンオンリーの式に、先ほど求めたn=5を代入します。
μ [B.M.]=√(5(5+2))=√35=5.916・・・・
よって、磁気モーメントは5.92 B.M.であると求めることができました。
以上です。誤りがあればコメント指摘していただけると幸いです。修正します。
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