今回の記事では、無機化学分野の「カルシウム」について解説します。無機化学は暗記が多いので何回も復習して覚えましょう。
この記事を読んで以下のことを理解できればOKです↓↓
・カルシウムCaの単体や化合物の性質がわかる
・カルシウム周りの反応式を全て書ける
では、さっそく単体からやっていきましょう↓
カルシウムCa単体について
結論。カルシウムCa単体で覚えなくてはいけないのは以下の3つです↓↓
●アルカリ土類金属(2族)に属する
●炎色反応で、橙赤色を示す。
●イオン化傾向が高く、常温の水と反応して、水素を発生させる。
カルシウムCaの化合物について
まずは結論。覚えなくてはいけないカルシウムCaの化合物は4つです↓↓
①からそれぞれの性質や反応についてまとめていきます↓
まずは重要な酸化カルシウム周りの反応を見ていきましょう。
(1)水と反応して、水酸化物になる
(2)酸と反応して、塩(えん)を作る
(3)石灰石CaCO₃を焼く(酸化カルシウムCaOの作り方)
(4)酸化カルシウムCaOに、濃いNaOH水溶液を吸い込ませる
⇒焼いて粒子状にする⇒ソーダ石灰の完成。
以上が、酸化カルシウム周りの反応です。(mustです。)
酸化カルシウムの特徴としては、生石灰という別名があること、塩基性酸化物であることを覚えておきましょう。
結論。Ca(OH)₂の特徴は6つだけです↓↓
水酸化カルシウムCa(OH)₂の反応周りは、水に溶けて、石灰水になったときの反応を考えましょう。
石灰水Ca(OH)₂と二酸化炭素CO₂の反応式2ステップ
ここで、文章中に(1)に更に、二酸化炭素を加えるというような文章が出てきたときに、多くの人がCaCO₃+CO₂ってやってしまいがちですが、素直に(1)で出てきた水も含む右辺をそのまま持って行きます。(2)の反応としては、右辺がイオン化していることから分かるように、固体として存在することはできません。
以上です。Ca(OH)₂は石灰水と二酸化炭素の反応が頻出なので書けるように復習しましょう。
炭酸塩である炭酸カルシウムの特徴は3つです↓
●天然に多量に存在:貝殻の主成分、石灰石、大理石
●歯磨き粉、セメントの材料
●地下に鍾乳洞ができる要因
炭酸カルシウムCaCO₃の反応周りについては鍾乳洞ができる反応↓
このように炭酸カルシウムCaCO₃がCO₂を含む地下水に溶けることで、炭酸水素塩Ca(HCO₃)₂ができます。これを鍾乳洞と言います。ちなみに、左辺の状態は石筍または鍾乳石と言います。
硫酸塩である硫酸カルシウムCaSO₄の特徴は3つです↓
●天然では二水和物CaSO₄・2H₂O(セッコウ)として産出
●医療用ギプスとして使われる
●セッコウを120℃~140℃で加熱すると、焼きセッコウができる
硫酸カルシウムCaSO₄の反応周りでは、焼きセッコウを作る反応は覚えましょう。
以上です。
あなたの無機化学の暗記が少しでも楽になることを願って…
誤りがあれば、コメント指摘していただけると幸いです。修正します。
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