【完璧】単体リン、十酸化四リン、リン酸、肥料過リン酸石灰まとめ!

大学受験の間

今回の記事では、高校化学の無機化学分野で出題される「リンP」についてまとめます。

この記事を読んで、以下のことができればOKです↓↓

・赤リンと黄リンの違いを説明できる

・リンから始まり、リン酸をつくるまでのロードマップがわかる

それではさっそくやっていきましょう。

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リンPの単体について

リンの単体は、同素体に該当し、2つ存在します。

黄リンについて

黄リンの特徴は以下です↓↓

黄リンP₄

黄リンは、

猛毒で、

淡黄色で、

空気中で自然発火するという特徴を持つ。

黄リンは、空気中で自然発火するため、水中で保存しなくてはなりません。

赤リンについて

赤リンの特徴は以下です↓↓

赤リンP

赤リンは、

無毒で、

赤褐色で、

主にマッチ箱の側薬として利用される

リン以外の他の同素体については、こちらの記事へ↓↓

【解説】同素体(英語allotrope)・語呂合わせscopとは

黄リン以外の特徴的な保存方法についてはこちらの記事へ

混合物の分離・試薬の保存法の具体例・覚え方まとめ

リン鉱石から過リン酸石灰を作る

過リン酸石灰は「肥料」として使われています。

リンは一般にリン鉱石(リン酸カルシウム)として地球上に存在。

どうにかして、リン鉱石から過リン酸石灰を作るしかありません。

反応式:リン鉱石を硫酸で処理する

Ca(PO₄)₂+H₂SO₄→Ca(H₂PO₄)₂+2CaSO₄

この反応式の生成物である、「リン酸二水素カルシウム」と「硫酸カルシウム」を合わせて、

過リン酸石灰」と言います。

そもそも、なぜリン鉱石のままではダメで、過リン酸石灰を使うのでしょうか。ここで重要なのは肥料としての条件です。

なぜこの反応が必要なのか

●大前提として、「窒素N」、「リンP」、「カリウムK」は肥料の三要素である

⇒リンを含んだ肥料を使いたい。

●肥料⇒土壌に入れる必要がある⇒水に溶けたほうがいい

●リン鉱石は水に溶けにくい⇒肥料に適していない

そこで、上記の反応をすることで、

●過リン酸石灰(リン酸二水素カルシウムと硫酸カルシウム)をつくる

これら生成物は水に溶ける⇒肥料に適している。

超簡単に要約すると、肥料としてリンPを使いたいから、

「水に溶けない状態」→「水に溶ける状態」にしています。

リン→→リン酸をつくるロードマップ

まずは結論。リンからリン酸を作るには、以下の2stepが必要です。

リンからリン酸ロードマップ

①リンを空気中で加熱⇒白色の十酸化四リンが生じる

②十酸化四リンを見ずに加えて加熱する⇒リン酸が生じる

反応式をそれぞれ見ていきましょう。

①リンを空気中で加熱⇒白色の十酸化四リンが生じる

反応式

4P+5O₂→P₄O₁₀

※十酸化四リンP₄O₁₀は吸湿性が高いので乾燥剤として使用されます。

②十酸化四リンを見ずに加えて加熱する⇒リン酸が生じる

反応式

P₄O₁₀+6H₂O→4H₃PO₄

※リン酸H₃PO₄は、燃料電池の電解質として使用されます。

リンはこの記事を読めば、完全にマスターできると思いますので、繰り返し読んで、覚えましょう。

以上です。

誤りがあればコメント指摘していただけると幸いです。修正します。

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